自然災害は火災保険の補償の対象になる?ならない?

自然災害に対する補償…火災保険と地震保険の補償の対象を整理

地震の他、火山噴火、津波は、いずれも自然災害にして、火災保険の補償の対象外ですが、地震保険では補償の対象となります。
 
では、その他の自然災害は、どうでしょうか?例えば、台風や暴風による「風災」。あるいは、河川の氾濫や短時間集中豪雨による「水災」。他にも、豪雪などによる「雪災」。そして「落雷」などです。
 
以上の「風災」「水災」「雪災」「落雷」、これらの自然災害は、実は火災保険の補償の対象となります。

火災保険の補償の対象になる自然災害のはずが?

しかし、実際に自然災害に遭い、保険金請求のため保険会社に電話をすると、「お宅の契約では、補償の対象外です」言われてしまうことがあります。なぜでしょうか? それは、補償の対象となる災害を絞って、火災保険を契約している場合があるからです。
 
最近の火災保険では、契約のときに、補償の対象となる災害を選ぶことができる商品があります。「火災」「破裂・爆発」「落雷」、これら3つの災害は、火災保険の基本的な補償になっています。
 
しかし、「風災」や「雪災」それに「水災」などは、「補償の対象」と「補償の対象外」とを選ぶことができる商品があります(選び方は商品によって異なります)。補償の対象となる災害を絞ることで、火災保険の保険料を抑えることができるようになっているのです。
 
このため、火災保険の契約時に「保険料を少しでも節約したい」と、補償の対象となる災害を絞って契約をしてしまうと、補償の対象外の災害に遭ったときに、「契約では、補償の対象外です」ということになってしまうのです。

特に気を付けたいのが水災

火災保険の保険料を少しでも節約するために、「水災」を補償の対象外とすることが多くあります。それは、「近くに川がなく、川の氾濫による被害はないだろう」という考えからだと思います。
 
しかし、例えば東京都渋谷区のハザードマップ(※)を見てみると、渋谷駅から、代々木公園駅・代々木八幡駅に掛けて、浸水予想地区と示されています。
 
これは、雨の降り方にもよりますが、当該地区は地盤が低く、浸水深が大きくなる可能性を示したもので、河川の近くに限らず「水災」の可能性があるエリアということができます
 
浸水予想地区の色濃い塗りつぶしは、洪水時に「水の深さが1.0~3.0m」になることを想定しています。あわせて、この地区の地図を見てみると、川はありません。川がないにもかかわらず、大雨のときには水深1.0~3.0mの洪水に見舞われることがある、とされているのです。
 
このように「近くに川がない」という理由で、「水災」を補償の対象外としてしまうのは、考え直したほうがいいと思われます。

まとめに代えて

「風災」「水災」「雪災」「落雷」などの自然災害は、火災保険の補償対象となります。しかし、契約時に、少しでも保険料を安く抑えようと、補償の対象となる災害を絞り込んで契約していると、対象から外した災害に遭ったときには補償されません。
 
火災保険の契約時には、少しでも安くと考えるばかりではなく、何が必要なのかをよく考えて契約を結ぶようにしたいものです。
 
これからの台風シーズンに向けて、契約している火災保険の証券を今一度、じっくりと読み直して、万全な契約かどうかを確かめてみてはいかがでしょう。
 
(※)東京都渋谷区のハザードマップ
(参考)一般社団法人日本損害保険協会 自然災害(風災・水災・雪災等)を補償する損害保険
 
執筆者:大泉稔
株式会社fpANSWER代表取締役

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Source: 損害保険 – ファイナンシャルフィールド